虚血性心疾患を覚える

学習

こんにちわ、急性期病院に勤めている新人MEのこうすけです。

今回は、心臓カテーテル治療(心カテ)で主に扱う心疾患についてまとめてみます。

臨床では、英語や略語で会話したり、カルテに書いてあるので、英語も一緒に覚えないといけません。

心カテで扱う心疾患

心カテで扱う心疾患は大きく分けるとこんな感じです。

  • 虚血性心疾患(IHD : ischemic heart disease)
    • 狭心症(AP : angina pectoris)
    • 心筋梗塞(MI : myocardial infarction)
  • 不整脈(arrhythmia)
    • 頻脈(tachyarrhythmia)
    • 徐脈(bradyarrhythmia)

ざっくり分けると心臓カテーテル治療は、虚血性心疾患と不整脈の2つです。

こうしてみるととても覚えやすいなと感じます。

虚血性心疾患

さらに、虚血性心疾患を細かく見ていくと、

  • 狭心症(AP : angina pectoris)
    • 労作性狭心症(EAP : effort angina pectoris)
    • 冠攣縮性狭心症(CSA : coronary spastic angina)
    • 不安定狭心症(UAP : unstable angina pectoris)
  • 心筋梗塞(MI : myocardial infarction)
    • 急性心筋梗塞(AMI : acute myocardial infarction)
    • 亜急性心筋梗塞(RMI : recent myocardial infarction)
    • 陳急性心筋梗塞(OMI : old myocardial infarction)

このように分けられます。

狭心症(AP : angina pectoris)

労作性狭心症(EAP : effort angina pectoris)

  • 動脈硬化(アテローム)による血管の狭窄が原因
  • 運動時に胸痛などの症状が出るのが特徴
  • PCI(経皮的冠動脈インターベンション)の適応

冠攣縮性狭心症(CSA : coronary spastic angina)

  • 冠動脈の攣縮(れんしゅく:スパズムと呼ばれる)による一過性の狭窄〜完全閉塞が原因
  • 冠動脈自体には動脈硬化などの異常はないため、PCIの適応ではない
  • 狭心症の疑いがあってもCAG(冠動脈造影)で狭窄部位が見つからないときに、アセチルコリン負荷試験によって診断される
    →アセチルコリンを冠動脈に投与することでスパズムを誘発して、狭窄の有無を確認する
    →アセチルコリンを投与すると一時的に徐脈になるため、バックアップとして体外式ペースメーカを留置して行う

不安定狭心症(UAP : unstable angina pectoris)

  • プラーク破綻による血栓形成で急激に狭窄が進行した状態
  • 運動時、安静時を問わない狭心症
  • PCI(経皮的冠動脈インターベンション)の適応

心筋梗塞(MI : myocardial infarction)

心筋梗塞(MI : myocardial infarction)は、冠動脈が血栓やプラークなどで閉塞して血流が途絶えた

結果、心筋が虚血に陥り壊死した病態です。

ですので、心筋が壊死していなければ心筋梗塞とは言いません。

MIは下記のように分けられます。

  • AMI・・・・・発症から72時間以内
  • RMI・・・・・発症から72時間〜30日
  • OMI・・・・・発症から1ヶ月以上

また、STEMI(ST上昇型心筋梗塞)とNSTEMI(非ST上昇型心筋梗塞)があります。

STEMI(ステミと呼ばれる)とは

  • 心電図でST上昇を伴う心筋梗塞のことをいう
  • 貫壁性心筋梗塞とも言われ、臨床現場では時間との勝負になる

NSTEMI(エヌステミと呼ばれる)とは

  • 心電図でST低下を認めるときや、変化がない時もある
  • 心内膜下心筋梗塞ともいわれ、冠動脈の開通は必要であるが、STEMIほど緊急性は高くない

今回は虚血性心疾患についてざっくりまとめてみました。

では、また

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