こんにちは、急性期病院で働いている新人MEこうすけです。
今回は、CRTの適応についてまとめました。
CRTとは
CRT(cardiac resynchronization therapy):心室再同期療法は心不全の治療に用いられる植え込み型のペースメーカーです。
基本的には、リードをRA(右房)、RV(右室)、CS(冠静脈洞≒左室)に留置します。
右室と左室を同時にペーシングし、収縮させることで、
心不全悪化を防止したり、心機能の向上させるためのデバイスです。
CRTの適応
CRTの適応は薬物治療をした上で以下の状態の場合に適応となります。
・NYHAⅢ度以上
・左室駆出率(LVEF)が35%以下
・ORS幅 120 ms 〜 150 ms
左脚ブロック(LBBB)など左室への興奮伝道遅延がある人に有効であると言われています。
簡単にいうと、薬物治療を行ってもなお、
重症の心不全で、心臓から送られる血液量が低下しており、右室と左室の収縮のタイミングがずれて
いる時に適応となります。
ペースメーカ、ICDを挿入する際にも検討される
またペースメーカ、ICD(植え込み型除細動器)を挿入する際にも
EF(左室駆出率)50%以下 + 高頻度右室ペーシングが予想される場合に最初からCRT-P or CRT-Dを検討します。
これはもともともともと低心機能の心臓に右室ペーシングばかりしていると心不全が悪化する恐れがあるためです。
そのため、心機能が低下している、ペースメーカあるいはICD適応の症例では、
あらかじめCRTを検討し、心機能の向上をねらいます。
では、また
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